2009年08月27日

DEATH NOTE-another- 〜DEATHサバイバル〜page.73「逆転」

page.0〜72
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一番守るべき物がこうも簡単に取られる。
それを受け止める事などそう簡単には出来ない。
取られるはずはないと。
そう思い始めると、それを確信にするには実際に自分のノートを確認するしかない。
しかしこれがハッタリならば、狙いはそこ。
相手が老人なら、ノートの隠し場所さえ分かれば後は力づくで手に入れる事が可能。

しかし、その可能性を宗司自ら否定する。

「ハッタリなんかじゃないぞ。ちなみに俺のノートはここにある。」


そう言うと、宗司は肌に密着させていたノートを見せる。
確かにそれは黒いノート。
だがそれがデスノートで、宗司の物という証拠にはならない。


「うん…。ならば仕方ない。」


だが源次郎は、この現状を素直に受け止めたのだ。
その様子に、逆に宗司が戸惑いを見せる。


「疑わないのか……!?」


「まぁ…そうだねぇ。
だって……その紙袋、この病院に入って来た時には持っていなかったよね。」


…!?
何で…こいつ、それを…!


「けどこの部屋に入って来た時には持っていた。
どこかでそれを……受け取ったか何かしたのかな。」


その源次郎の言葉は、全て当たっていた。
先程デスノートを取り出した紙袋は、宗司が持参したものではなく、この個室に入る前に看護師の女性から受け取ったものである。
…正確には、看護師の女性ではなく看護師の格好をした女性だ。
その女性は犯罪者であり、宗司が事前にデスノートで操っていた人間。
その指示は、源次郎のデスノートを手に入れる事。

部外者であるその女性が源次郎自身に怪しまれないよう、他の看護師の制服を着て近付く。
ベッドを新しくすると言い、源次郎を部屋から出しノートを探させるように操り、後は宗司が来るのを指定の場所で待たせる。
そうしてその女性から、ノートの入った紙袋を受け取っていたのだ。

宗司がノートを突きつけても、源次郎が全てを受け入れている様子から、恐らくその裏事情も把握しているのだろう。


…当初の予定と大きく違ってしまった。
こうやってノートを見せて、自分に勝ち目の無い事を相手に感じさせ色々話を聞くつもりだった。
確かに源次郎は、現状を受け入れている。
だが全く、自分が窮地に立たされているという事を感じていないようだ。


「しかし、いつノートを盗られたか気付かなかったね。
今考えれば、いくつか思い当たる節があるんだが。」


この反応も…老人だからか?
いや、ただの老人じゃない…。
紙袋の事だって、何故病院に入って来た時は持っていなかったって知っている…?
こいつは、単なる病気入院している老人じゃない。
だからこそ、この反応なんだ…。


ふと、梶が最後に残した手紙の内容を思い出す。


あいつがビビってたのには、深い意味があったのか…?
こいつは何者なんだ!?
……当初聞く予定だった質問より、いくつか疑問が増えたな。
…もちろん、悪い意味で。


「…何故、俺が病院に入って来た時には紙袋を持っていなかったと分かる?」


単なる入院患者が、そんな事を知るなど出来ない。
ましてや、自力で動く事も出来ないこの老人が。
だが知っていた…。
それは何故?
それを知る為のこの質問。
もちろん、質問の仕方は慎重だ。
もし、何故紙袋を持っていなかったと知っている?なんて聞けば、持っていなかったと自分から暴露する様なもの。
もしかしたら、相手はそれを聞く為に引っ掛けをしているのかもしれない。
だから、その辺を濁して聞いた。

だが源次郎の答えは、単純なものだった。


「それは君が、監視カメラに映っていたからだよ。紙袋を持たない君がね。」


「…!?」


……何を言っているんだ?
いや…言ってる意味は分かる。
確かに監視カメラは病院の入口や受付にあった。
それに映っていれば、紙袋を持っていたかどうか分かる。

…だが何故……何故それをこいつが分かる!?
単なる老人……入院患者だぞ?
…いや、なら…単なる入院患者じゃないって事だ。


「あんた…何者だ?」


page.74「頂点」へ続く・・・
posted by K at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | DEATH NOTE -another- | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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